野菜にはなぜ農薬が必要??

こんにちは。オズファームです。
ほとんどの農家にとって、野菜の育成に農薬は欠かせない存在。
でも、農薬って体に悪いって聞くし、なんか怖い・・・。無農薬のほうが安心!!
と考える方も多いはず。
それなら農薬を使わないで育てたらいいじゃないか!とおもいますよね。
それでは、どうして農薬を使う必要があるのか、その理由を今回は見ていきたいと思います。
最後まで読んでいただくと、これまでとは農薬に対する見方が変わるかもしれませんよ。

農薬が必要な理由は、簡単に言うと野菜が病気になったり、害虫に食べられてしまうことを防ぐためです。こうした被害にあうと、野菜の品質やとれる量がずっと減少してしまいます。

ではなぜ野菜は病気や害虫の被害にあいやすいのでしょうか?

それは、野菜の種類数にポイントがあります。通常そこそこ広い畑などで野菜を育てるとき、トマトでもトウモロコシでもいいですが、ある程度同じ種類の作物をまとまった数で栽培しますよね。
つまり、同じ種類で同じくらい育っている(育成段階がほぼ同じ)野菜が並んでいるため、その野菜が大好きでピンポイントで狙いにくる害虫にめっぽう弱いというわけ。

だから今年は害虫の被害で全滅・・・。なんてことにならないよう、農薬で虫よけをする必要があります。野菜を育てるときに雑草を取り除いたりもするため、虫は雑草に邪魔されずにおいしい野菜にありつけることもあり、害虫に狙われやすく、被害が広がりやすいのです。

さらに、日本は気候が高温多湿で、病害虫が発生しやすいという面もあります。そのため、冷涼で乾燥気候の欧米などと比べると、日本は有機農業が難しく、病害虫を除けるために農薬に頼らざるを得ないという状況もあるようです。

ほかにも、一度は聞いたことがあるかと思いますが、現代の野菜は何度も品種改良を重ねたうえで、今のおいしい野菜の遺伝子に成長しています。本来野菜などの植物は病気や害虫に危害を加えられないよう、苦みや辛味など、生き残るために害虫に食べられないように適応して進化してきました。

ですが、人間はもっとおいしい野菜を、形がきれいで大きいものを・・・とどんどん理想の野菜を求めて品種改良を繰り返してきました。そのため、野菜が害虫などから自分を守るために持っていた性質が失われて、おいしくきれいな野菜に育つ代わりに、害虫などに狙われやすくなったといいます。肥料をあたえられて栄養たっぷりな野菜は、虫たちにとっても格好のごちそうになりえるというわけです。

それに、完全に無農薬というのは、判断基準がすごく難しいそうです。
野菜を育てる過程で農薬を使用していなくても、農家が種苗会社から仕入れる野菜の種は、そのほとんどが最初から農薬で消毒済み。種の段階で農薬を使用されている野菜は、完全に無農薬といえるのでしょうか?
これらの状況を踏まえて、野菜を育てるうえでは農薬を全く使わないから無農薬で安全!
ではなく、もちろん少ないに越したことはないですが、できる限り農薬を減らして栽培する取り組みも評価しながら、自分の目で野菜を選ぶのがいいかもしれません。

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